そんな中、おじさんが大きく笑った。
「真奈ちゃんが行ってくれるなら売り上げアップ! 頼んだぞ、2人とも」
いきなりの申し出にも関わらず、おじさんは気持ちよく許可してくれて。
私たちは、はい、と返事をすると、2人で砂浜に向かった。
赤名君と一緒に砂浜を歩き、お客さんから注文をとる。
そして、どちらかがお店に戻って注文されたものをおじさんから受け取り、届けに行く。
何度かそれを繰り返した頃……
「あれれー? お前、赤名じゃん?」
赤名君と、次のお客さんを探していたところに声がかかった。
私は赤名君と同時に声のした方向を見る。
すると、そこには私たちと同じ年くらいの水着を着た男の子が3人いた。
「赤名君の友達?」
問いかけ、赤名君に視線を向けた瞬間──
私は、直感する。
きっと、彼らが原因だったんだと。