ちなみに、私たちの手には、それぞれの自宅から持参した懐中電灯が握られている。
会長のNOT電気宣言もあるので、これから学園内を探索する私たちの視界を確保するのは、この懐中電灯と非常灯、そして、月明かりのみだ。
藍君が懐中電灯で会長を照らす。
「まぶしっ」という会長の声を無視し、照らし続けながら藍君は声を発した。
「それで、どうすんスか」
「もちろんペアを組むに決まってるだろ。ていうか、眩しいんだけど」
「どうやってペアを決めるんスか」
「それは、この割り箸で」
そう言って会長は、生徒会室の備品が入っている引き出しから六本の割り箸を取り出した。
よく見ると、先の方にトランプのマーク、ハート・ダイヤ・クローバーのイラストが描かれている。
それがそれぞれ2本ずつ。
どうやら同じマークの人同士でペアを組むということらしい。
──で。
引いた結果。