『ゲーム実況者AKILA』 読者レビュー

2025年3月28日発売

☆スターツ出版文庫アンチブルー創刊第1弾!


『ゲーム実況者AKILA

夏木志朋/著

イラストレーター:Utomaru

心がひりつくというよりも、心を鈍器で殴られた気分です。

インターネットが普及した令和ならではのヒューマンドラマであり、歪な青春小説でした。インターネット上で見せている姿なんて何が本当か分からないよね、と考えさせられる一作です。


19ページまで読んだ時、「うわ~なるほど、面白い。あらすじの卑怯な嘘ってそういうことか」とぐっと引き込まれました。危なっかしいものを見守る気持ちで、続きが怖かったですが、怖いもの見たさでどんどん読み進めました。

一読した時点では、私はこの話が風刺めいた、鬱屈とした小説であるように感じ、重たい気持ちになりました。読み返したときにようやく「ああ、これは歪だけどすっごい青春だな……」と納得しました。


おそらく様々な解釈ができると思うので、この作品が発売されて世に多くの感想が出回る時期が楽しみです。


(淡雪みさ さん)

他人の目が気になる。だから嘘を使ってファンに近づいた。

ネット上でバカにしていた相手と最悪な出会いをしてしまった。

彼らはどうするのか?そんな綺麗事だけじゃない青春の物語。


(mao さん)

現代の闇を覗くような怖さがあって、ずっとドキドキしながら最後まで面白く一気読みしました。何年後かに読み直したら、確かにあんな風潮あったな…って懐かしさに浸れそう。


主人公に対しては、正直こういうタイプの人とは関わりたくないなって思いつつ、自分が見ないようにしているだけで、すでに私たちの日常は色々な人と共存しているんだってことに改めて気づかされました。


2作品とも、先の読めないスリル展開が畳み掛けるように進んでいくので、あっという間に一気読みしました。


(5秒後に恋するしゃもじ さん)

心を素粒子レベルにまで分解したら?を見せてもらえるような作品。他人の隠された顔に震えつつ仄かに灯る光も感じる。ペルソナの表と裏。まさに綺麗事じゃない青春でした。もう一度読み返したい。


(緒川ゆい さん)

スターツ出版文庫アンチブルーより、3/28発売の新作。

2つの短編が収録されており、どちらも「配信者」「掲示板の住人」を主としたネットがテーマの話。『ヲチ』の展開が最後まで「らしくて」好きでした。文章も読みやすかった。


(やまねこ さん)

pagetop