『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。Another』刊行記念!汐見夏衛先生 特別インタビュー
『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。Another』を執筆するに至ったきっかけ、また込めた思いを教えてください。
本編を書き終えてからも、それぞれの登場人物の背景を描ききれていない部分が多くあると感じていたので、戦中戦後の資料を調べて、彰や石丸たちがどんな人生を歩んできたのか考えたり、千代やツルさんがその後どんな暮らしをしていたか思いを馳せていました。それらを今回、スピンオフ短編集のお話をいただけたことで、執筆する機会をいただけて本当にありがたかったです。
どんな方々に読んでいただきたいですか。
小説や映画をきっかけに戦争に興味を持たれた方に、戦時中を生きること、戦後を生きることの大変さを、少しでも感じていただけたらいいなと思って書きました。
今作は、あの花シリーズ3作品目となりますが、汐見先生おすすめの読む順番はありますか?
- 『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』
- 『あの星が降る丘で、君とまた出会いたい。』
- 『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。Another』
今作執筆中に悩まれた部分はありますか。
悩んだというよりは、あの花シリーズはフィクションとはいえ史実をもとにしたストーリーなので、しっかりと調べてから書かないと、経験者の方や当事者の方に対して失礼だと思い、実際の資料を集めて調べるのが大変でした。
映画でも人気を博したキャラ達のスピンオフになっていますが、映画化により先生が刺激を受けたことなどはありますか。
むしろ刺激を受けた部分しかありません(笑)。本当にキャスティングが素晴らしかったし、映画オリジナルの設定やエピソードも納得できるものばかりだったので、原作に逆輸入したところがたくさんあります。特に石丸、千代、加藤については、映画のキャラ設定や俳優さんの雰囲気からたくさん刺激をいただきました。
ファンの方々へ、最後に一言お願いいたします。
あの花シリーズを好きでいてくださる読者の皆様、本当にありがとうございます。皆様のお気持ちのこもったお声や温かいお力添えのおかげで、今回このようにスピンオフ番外編をたくさん執筆させていただけて、さらに書籍として刊行していただけることになりました。心より感謝申し上げます。皆様からいただいた応援に比べたらまだまだ足りないのですが、お礼のひとつの形として今回のお話を書き上げました。少しでも喜んでいただけましたら幸いです。