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“特別な感情は、言えないからこそ特別” そんな特別を閉じ込めたナツノちゃんの思い出は美しいけれど、水の中で呼吸をしているかのように苦しくもありました。 思い出と共に変わらずにありたい、特別以外はどうでもいい。そうやって水面に波風立てず隠し続けてもよかったのかもしれない。それでも、と手を伸ばした彼らの秘めた想いにどうしようもなく胸が熱くなります。 そして(全員を公平に見守りつつ)スミくんの魅力には抗えません。『傷つかないで欲しい』の意味、《どうでもいい》という言葉の使い方、初めて怒りを見せたタイミング、予想外でずるくて、こんな彼だからこそ、と読了したときに改めて愛おしく思えました。 かけがえのない一瞬の切り取り方が本当に繊細で美しくて、その中でも一際きらめく決して見逃せない瞬間がこの物語にはあります。痛くて愛おしい彼らの恋とかくしごと、ぜひみなさんにも見届けていただきたいです。
“特別な感情は、言えないからこそ特別”
そんな特別を閉じ込めたナツノちゃんの思い出は美しいけれど、水の中で呼吸をしているかのように苦しくもありました。
思い出と共に変わらずにありたい、特別以外はどうでもいい。そうやって水面に波風立てず隠し続けてもよかったのかもしれない。それでも、と手を伸ばした彼らの秘めた想いにどうしようもなく胸が熱くなります。
そして(全員を公平に見守りつつ)スミくんの魅力には抗えません。『傷つかないで欲しい』の意味、《どうでもいい》という言葉の使い方、初めて怒りを見せたタイミング、予想外でずるくて、こんな彼だからこそ、と読了したときに改めて愛おしく思えました。
かけがえのない一瞬の切り取り方が本当に繊細で美しくて、その中でも一際きらめく決して見逃せない瞬間がこの物語にはあります。痛くて愛おしい彼らの恋とかくしごと、ぜひみなさんにも見届けていただきたいです。
汗ばんだ白いカッターシャツを鬱陶しく思いながら、僕はポケットから自転車の鍵を取り出した──。
*
突然消えたクラスメイトを捜しに行く。
唐沢隼人。
" 僕 " とは、まるで正反対の " 彼 "__
僕に、「彼を一緒に捜してほしい」と頼んできた千歳。二人のテンポの良い会話に微笑ましさを感じながらも、時折セリフの中に見え隠れする、 秘密 の" 何か " が気になってしょうがない。
暑い夏の景色の中、「明日を捨てにいく」と言った彼と、それぞれの人物たちの、「明日
」への想い。それを知ったとき、自分の明日に勇気をもらえます。
ぜひご一読を。
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