面会時間になるやいなや、部長が病室にやってきた。


「お義父さんたちは午後にくるからな」


そう言いながら、ベッドの横に座る。
私は何だかんだでポンちゃんを抱っこしっぱなしでベッドに座っていた。


「ゼンさん、はいポンちゃん」


私は何の前触れもなく、部長の腕にポンちゃんを抱かせた。
ゆうべも少し抱っこしてたけれど、助産師さんたちに囲まれて、遠慮がちに抱いていた彼。
存分に抱っこしてもらおうじゃないの!
なんか腕も疲れたし!

部長は焦りを見せまいと懸命にポンちゃんを支えている。
抱っこに緊張感が漂ってるよ。


「パパっぽいです」


「そうか?」