「ちこくちこく~!」とか言ってる幼女に激突されて、私の腰とアバラがイッたのはわかった。
ていうか、こんなベタな激突の仕方、あると思う!?
明らかに重心低めでエグるようにツッコんできたわよね!?
と、言いかける私の口を紅龍様の手が塞いだ。
「ふが! ふぉんろんひゃま!?」
「静かにしてろ。こいつが――聖女だ」
え?
改めて幼女を見ると、確かにゲームのパッケージに載ってたビジュアルの女の子に似ている。
黒髪で貧乳で清楚可憐な美少女ユリ……実物を見ると、こんなに可愛かったのねぇ……。
こりゃあガルーやサングレが『3Pでいいからヤろうぜ!』ってなるはずだわ~。
なんて下世話なことを考えてしまう。
しかし彼女はパンを飲み込むと、目を輝かせて騒ぎだす。
「わ! ラッキー! ガルーとサングレが揃ってる! アリアまでついでにいるー♥」
ついでに……?
つ い で に だ と!?(ピキッ
マフィアクターは、どうしてもガルーとサングレがツートップ扱いされてアリアがイロモノ枠にされちゃってるけど、この子だって優しくて美青年で凄く良い子なのよ! 女装癖があるだけで! 女装癖があるだけで!
うちの子をバカにされてガルガルするも、紅龍様は静かに聖女ユリを観察していた。
紅龍様が沈黙してるのに、私だけ阿修羅になるわけにはいかない。
彼に倣って私もユリを見てみる。
聖女ユリは何かおかしかった。
そもそもガルーもサングレもアリアも、まだ名乗っていないのに、どうして知っているのか……?
いやいやいや! 私と同じく転生者でしょ! この流れは!(裏手ツッコミ)
と自らにツッコミを入れてしまったけど、それなら同じマフフレ(マフィアクターフレンズの略)として好意的に接していこう!
そう、マフィアクター好きに悪い人なんていない……アリアの件は、ほら、まぁ、何というか、私の聞き間違いだったかもしれないし……。
と良い方に考えようとしていた私の目の前で、ユリがガルーやサングレ、アリアにベタベタ触れていた。何しとんじゃい!!
ガルーはキレそうだし、サングレは泣いているし、アリアは無表情だっていうか、うちの子にまた何してんのよ!!
私は腰とアバラを痛めた所為で立ち上がれないまま、ユリに怒鳴っていた。
「ちょっと! 幾ら将来的にくっつくとしても、子供のうちは節度のある距離感をもって……クドクドガミガミ」
「わー! 悪女ディディだ~! おっぱいでっか! お尻もでっか! えっろ!」
「……」
急に乳と尻についてツッコまれて私が赤面すると、ガルーやサングレ、アリアが怒りだした。
「おい、いいかげんにしろよ。おまえ」
「そ、そーだよ! シスターをいぢめないでよ!」
「わたしの妻へのぼうとくは、ゆるさない」
しかしユリは皆の反応にキョトンとしていた。
「あれれ? おっかしいなぁ~。今日、このじかんにガルーたちとぶつかるとフラグがたつって、ミーチューブで観たんだけどなぁ……。ぜんぜんちがうじゃん」
ミーチューブ……?
貴様!! 未プレイ勢か!!!!!!!!!!!!!!!!!
途端に牙を剥く私。右手が疼く。
い、いや、でも、ミーチューブから興味をもってプレイしたりする人もいるし、まだユリちゃんは生まれたてのプレイヤーなだけで……鎮まれ……鎮まれ! 私の右手!!
「ユリ、マフアクはメンドくさそうだから未プレイなんだよね~。キャラがエロいから、同人誌はいっぱい違法サイトで見たし描いたんだけど、こんなことならプレイ動画、ちゃんと観ておけば良かったな~。エロスチルは全部見たんだけど~」
「@=^¥:・。_?@-9#$%&’!!」
私が人語を失った怒声を上げて殴りかかろうとするのを紅龍様が抱え上げて止めた。
「落ち着けヨ! っていうか、せめて人語でキレろヨ!!!!」
「だ、だって紅龍様! この子が@=^¥:・。_?@%&’!!」
紅龍様からのお姫様だっこだけど、私はギャーピー泣き叫んでいた。
生前、大好きで大好きで生きる糧だったマフィアクター。
それを馬鹿にされたみたいで悔しかったのだ。
ていうか、こんなベタな激突の仕方、あると思う!?
明らかに重心低めでエグるようにツッコんできたわよね!?
と、言いかける私の口を紅龍様の手が塞いだ。
「ふが! ふぉんろんひゃま!?」
「静かにしてろ。こいつが――聖女だ」
え?
改めて幼女を見ると、確かにゲームのパッケージに載ってたビジュアルの女の子に似ている。
黒髪で貧乳で清楚可憐な美少女ユリ……実物を見ると、こんなに可愛かったのねぇ……。
こりゃあガルーやサングレが『3Pでいいからヤろうぜ!』ってなるはずだわ~。
なんて下世話なことを考えてしまう。
しかし彼女はパンを飲み込むと、目を輝かせて騒ぎだす。
「わ! ラッキー! ガルーとサングレが揃ってる! アリアまでついでにいるー♥」
ついでに……?
つ い で に だ と!?(ピキッ
マフィアクターは、どうしてもガルーとサングレがツートップ扱いされてアリアがイロモノ枠にされちゃってるけど、この子だって優しくて美青年で凄く良い子なのよ! 女装癖があるだけで! 女装癖があるだけで!
うちの子をバカにされてガルガルするも、紅龍様は静かに聖女ユリを観察していた。
紅龍様が沈黙してるのに、私だけ阿修羅になるわけにはいかない。
彼に倣って私もユリを見てみる。
聖女ユリは何かおかしかった。
そもそもガルーもサングレもアリアも、まだ名乗っていないのに、どうして知っているのか……?
いやいやいや! 私と同じく転生者でしょ! この流れは!(裏手ツッコミ)
と自らにツッコミを入れてしまったけど、それなら同じマフフレ(マフィアクターフレンズの略)として好意的に接していこう!
そう、マフィアクター好きに悪い人なんていない……アリアの件は、ほら、まぁ、何というか、私の聞き間違いだったかもしれないし……。
と良い方に考えようとしていた私の目の前で、ユリがガルーやサングレ、アリアにベタベタ触れていた。何しとんじゃい!!
ガルーはキレそうだし、サングレは泣いているし、アリアは無表情だっていうか、うちの子にまた何してんのよ!!
私は腰とアバラを痛めた所為で立ち上がれないまま、ユリに怒鳴っていた。
「ちょっと! 幾ら将来的にくっつくとしても、子供のうちは節度のある距離感をもって……クドクドガミガミ」
「わー! 悪女ディディだ~! おっぱいでっか! お尻もでっか! えっろ!」
「……」
急に乳と尻についてツッコまれて私が赤面すると、ガルーやサングレ、アリアが怒りだした。
「おい、いいかげんにしろよ。おまえ」
「そ、そーだよ! シスターをいぢめないでよ!」
「わたしの妻へのぼうとくは、ゆるさない」
しかしユリは皆の反応にキョトンとしていた。
「あれれ? おっかしいなぁ~。今日、このじかんにガルーたちとぶつかるとフラグがたつって、ミーチューブで観たんだけどなぁ……。ぜんぜんちがうじゃん」
ミーチューブ……?
貴様!! 未プレイ勢か!!!!!!!!!!!!!!!!!
途端に牙を剥く私。右手が疼く。
い、いや、でも、ミーチューブから興味をもってプレイしたりする人もいるし、まだユリちゃんは生まれたてのプレイヤーなだけで……鎮まれ……鎮まれ! 私の右手!!
「ユリ、マフアクはメンドくさそうだから未プレイなんだよね~。キャラがエロいから、同人誌はいっぱい違法サイトで見たし描いたんだけど、こんなことならプレイ動画、ちゃんと観ておけば良かったな~。エロスチルは全部見たんだけど~」
「@=^¥:・。_?@-9#$%&’!!」
私が人語を失った怒声を上げて殴りかかろうとするのを紅龍様が抱え上げて止めた。
「落ち着けヨ! っていうか、せめて人語でキレろヨ!!!!」
「だ、だって紅龍様! この子が@=^¥:・。_?@%&’!!」
紅龍様からのお姫様だっこだけど、私はギャーピー泣き叫んでいた。
生前、大好きで大好きで生きる糧だったマフィアクター。
それを馬鹿にされたみたいで悔しかったのだ。



