おっぱいを吸うのに疲れたポンちゃんは、私の胸に頬を押し付けている。


「あーあ、うー」


可愛い声で何か喋っている。
産まれて1時間くらいなのに、自分の意思で言葉を発している。

やばい!
可愛くてやばい!

こんなにお猿みたいなのに、可愛過ぎて胸がぎゅーってなる!

部長もまったく同感らしく、ポンちゃんの手を握っては、顔を覗き込み、目を再び潤ませていた。


*****


産後2時間が経過し、私は部長とポンちゃんと病室に戻った。

ん?
病室のソファでぐーぐー寝てるのは……、
うちの両親だった。


「悪い……産まれた時に起こしにくればよかった……」


「いーえ、きっと起こしに来ても起きませんでしたよ」


私が言うと、私の車椅子を押していた時田さんが裏付け証言。


「看護師がお声かけしたそうですが、よくお眠りになられていたので、無理して起こせなかったと言っていました」


ほらね!
そんなもんよ、うちのノーテンキ両親は!


「おとーさん!おかーさん!産まれたよ!!」


二人がむにゃむにゃ起き出して初孫に対面するのは数分後だった。