電話が繋がった途端、ささっと言う私。いや、仕事中に私用電話はマズイでしょ?


「わかった」


部長の声は落ち着いていた。


「気を付けてタクシーで行け。また様子を教えてくれ」


「はーい、了解!」


超事務的に話を終えると、タクシーを呼んだ。

部長、もしかして今回も産む産む詐欺だと思ってるかな。
おしるし来たって言えば良かったかな。


産院に到着すると、今日は休診日なので、裏口から通された。

入院扱いになるそうで、荷物は居室へ。
着替えやお産セットも渡され、入院服みたいなのを着る。
産褥パンツに産褥パッドのMサイズをつけてはく。

内診台の前には助産師長の天池さんがいた。
彼女が見てくれる様子だ。