「まさに私にうってつけのお茶じゃないですかー!」


私は早速お湯を沸かし出す。

優しい部長は、私が毎日

「陣痛マダー?」

ってやってるのを気にしてくれてたんだ。

もう!
好きすぎるぜ、禅くん!

ごはんを食べながら、お茶を飲んでみる。
すでに7月も半ば。
暑い日が続いているけれど、ホットで飲む。
なんとなく、身体を冷やさない方がいい気がするもん。


「味、どうだ」


部長に聞かれ、私は微妙な顔。


「正直に言えば、オイシイものじゃないですかね」


飲んでみます?とマグを差し出すけれど、部長は首を横に振った。


「ま、おまじないと思って気楽に飲んでくれ」


これも『おまじない』かぁ。

やっぱり、出産って不確かなことが多すぎるよ。


陣痛、早く来い~!!