美保子さんちから買い物をしつつ20分ウォーキングして帰宅。

時刻は夕方。
夕飯作りを始めなきゃと思いながら、私はソファにふんぞり返る。


「ポンちゃん、いつ出る?」


私はお腹に話しかけてみる。
応答なしだ。
寝ているのかもしれない。

美保子さんのご出産から一週間。
私は変わらずビクスに通い、仲良しの妊婦さんや、インストラクターさんたちに美保子さんの出産報告をした。

次は一色さんね

なんてみんな言うけれど、私に陣痛が来る気配はない。

あと4日で予定日ですケド。
何の予兆もないなんて。


「ポンちゃーん。ママ、そろそろポンちゃんに会いたいよー」


純誠くんを抱っこする美保子さんの姿を思い出す。
正直、めちゃくちゃ羨ましい。

一緒にゴールを目指してきた戦友・美保子さん。
彼女が先にゴールにたどり着いたことが嬉しくて、
でも羨ましくて切ない。