「はい」


私は返事をして、部長の腕に自分の腕を絡めた。
腕を組んでみてるんだけど、
ちょっとお腹が邪魔みたい。


ポンちゃんがポコポコキックをする。

部長が笑った。


「ポンのキックが腕に当たる」


「タイミング良すぎ」


部長が笑うと私も嬉しい。
きっと、恋ってこんなものだった。


「佐波、今週末誕生日だよな」


私は頷く。
土曜日が28歳の誕生日だ。


「マタニティビクスは休みにして、一日空けてくれ」


一日?
もちろん、いいけど。

部長が言ったのはそれだけだった。

なんだろう。
サプライズしてくれるのかな?
やめやめ、
想像しない方がきっといい。

すでに遅い時間。
私たちはくっついて家路を急ぐのだった。