「へへへ」


私は気持ち悪く笑って、部長の肩に頭をのっけ直す。
部長優しいんだ。
この前の出血の時も、すごく頼りになったし。

妊婦をキュンキュンさせて、困った男だよ。褝くんは。


「ちゃんと、夕飯は作りますよ。リクエスト受付中」


「なんでもいい、っていうのは困るんだったよな。じゃあ、オムライスで」


部長は子ども舌なのもあるけど、たぶん買い物に行かなくていいメニューをチョイスしてるんだろう。

やっぱ、優しいぜ!
うちの旦那さん!


「時間余裕あるし、もうちょっとこうしてよーっと」


私が言うと、部長はテレビのリモコンを取ってくれた。


「この前、録画してたドラマ見てからにしろよ。のんびりやってくれ」


では、お言葉に甘えまして……。

土曜日の夕方はのんびりと過ぎていった。