ピッ ピッ ピッ ピッ

 規則正しい高い音が耳に届く。

 どこかで聞いたことのあるような音。

___目覚まし時計かな

 夢見心地のまま、布団を頭からかぶる。


 ピッ ピッ ピッ ピッ

 音は電子音のようだ。まるで耳のすぐそばで聞こえているような音。

 ゆっくりと目を開いてみると、布団から顔を出して周りをうかがった。

「あれ・・・?」

 音はもう聞こえなかった。

 確かに聞こえたのに、と不思議に思っているとドアが開いた。