「僕は死んじゃったの?」
声が震えている。我慢して我慢して、それでも気になって尋ねたのだろう。

「涼太君・・・」

「もうお母さんや先生や、まさくんにも会えないの?」

 また嘘をつくことは簡単だ。

 でも、嘘をついて彼を成仏させても、今度は悔いが残るような気がした。

「涼太君、聞いて。さっきお母さんたちが言ってこと、あれが現実なの。それに私も本当は死んじゃってるの。嘘をついてごめんね」

「魔法も嘘だったの?」

「・・・ごめんね。でも、信じてほしい。今こうしてカクガリたちとやっていることが、涼太君のためになることなの。悲しいかもしれない、でも、どうかカクガリを信じて一緒に動いてほしいの」

 カクガリも涼太のそばに来ると、その頭に手を置いた。

 涼太は涙をこらえて私たちを見ていた。

 たくさんの現実が彼を混乱させているのかもしれない。