「私、死んだのか・・・」

「そう。残念ながら」

「ちっとも残念そうな言い方に聞こえないじゃん」
そう言って男を見やると、
「ああ、これは失礼」
と、全然そうは思っていないような口調で肩をすくめた。

「あんた、悪魔?」

「は?」

「私に死んだことを認めさせて、それから地獄に連れて行くつもりなの?」

「お前、俺が悪魔に見えるのか?だとしたら眼鏡かけた方がいいぞ」
呆れたような顔で眉をひそめた。

「じゃあ天使?」

「天使とか悪魔なんて、ただの想像の産物だろうが。何度も言ってるだろ、俺はお前の案内人だ」