トルコの蕾





絵美が部屋に帰ると、グレーのスウェットにTシャツ姿の正樹が部屋にいた。



「今日は早かったんだね」



絵美が正樹に向かって言う。にっこりと笑った正樹が黙ってテーブルを指差した。



「うわあ!おいしそう!」



テーブルの上には美味しそうに盛りつけられたサラダとパスタが乗っている。



「お腹すいただろ?どうぞ、召し上がれ」



絵美の反応に満足そうな正樹が絵美を座椅子に座らせた。



半熟卵の乗ったサラダが食欲をそそり、きざみのりと水菜の乗った和風のサーモンのパスタは絵美の好みのど真ん中だ。



「いただきまーす!あれ?正樹さんは食べないの?」



絵美が不思議そうに正樹を見る。



正樹はいたずらっぽく笑いながら、うんと頷いた。



「俺は後で、絵美ちゃんをいただきます」



絵美は目を見開いて、真っ赤になりながらパスタをフォークにくるくると巻きつけた。