太一と離れるのは嫌だった。



もう会わないなんて考えられなかった。



友達でもいい。



抱いてくれなくてもいい。



失いたくなかった。



ただ近くにいたかった。



真希はその日、太一への気持ちを秋桜畑に封印した。



誰にも話すことがないように、太一に恋人ができても嫉妬しないように、真希はたくさんの恋をした。



愛されなくても、愛することが許されなくても、それでもただ近くにいたかった。



たとえ地獄に落ちてもいい。



それが母親と、自分の犯した罪なのだから。