高校生になってから、急激に男らしくなっていた太一。




真希は自分の体つきが女らしく変化していくのと同時に、大切な友達だと思っていた太一に、抱きしめられたいと願うようになっていた。



初めてのキスは、太一としたいと考えるようになっていた。



太一もまた、自分を思ってくれているだろうということは太一の態度から感じていたし、太一に付き合ってくれと言われたら、喜んでオーケーするつもりだった。



それなのに、



太一と恋人同士になることも、抱きしめ合うことも、キスをすることも、もう二度と叶わないのだ。





真希は泣き崩れた。





誰もいない、秋桜の咲き乱れる花畑。




真希の大好きな場所で、わぁーん、わぁーんとまるで子どものようにただ泣きじゃくっていた。