トルコの蕾





花束を対で作り終えると、保水処理をして新聞紙でくるみ袋に入れて店を出た。





母と祖母が眠るお墓には、もう何年も参ることができていない。



店が忙しいから、というのは言い訳で、本当は死んだ二人と向き合うことが怖かったのかもしれない。



二人の墓に向き合うと、自分はひとりぼっちだと、嫌でも思い知らされるような気がしていたのだ。