「…メール…見たよ」
「…ああ…だから来たってわけね、わざわざこんなタイミングで」

陽太が、まっすぐ桜塚と対峙する。
桜塚のとりまき達が彼を囲ってにやにやと笑っていた。
桜塚も至極愉しそうに。

「月子ちゃんを、離して…」
「…ダメだね。こいつは俺たちに逆らった」

「やったのはぼくだ」
「…ああ…?」

「あの放送、やらせたのはぼくだよ。だから月子ちゃんは関係ない。メールで言っただろ、ぼくか月子ちゃん、どっちかだって。…ぼくが受ける。月子ちゃんの分も、ぜんぶ」
「…へぇ…?」

「だから月子ちゃんは…離して…お願い…」