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窓の外には夕闇が迫っている。
部屋の中は電気をつけていないので薄暗く、次第に暗くなる部屋にずっと居たので目は既に慣れていた。
でも電気をつける気もここから動く気もなかくて。
ぼくは今、月子ちゃんの部屋に居る。
数十分前まで、実はぼくも月子ちゃんのベッドに突っ伏して眠っていた。
看病のつもりでついていたけど、結局なにもしていない。
目を覚ましてからは月子ちゃんの寝顔をずっと見ていた。
ただ月子ちゃんの握った手を離せなくて。
ずっとずっと、ここに居た。ここに居たかった。
月子ちゃんをベッドに寝かせてくれたのも、ぼくの怪我の手当てをしてくれたのも月子ちゃんのお母さんだった。
なんとか家まで連れ帰ってきた月子ちゃんを見て、朔夜くんが真っ先に電話してくれた。
月子ちゃんのお母さんは、飛んで帰ってきてくれた。
保健室から月子ちゃんを助けたのは…それからこの家まで月子ちゃんを運んでくれたのは昴流さんだった。
