行ってどうするってわけでもない。
ぼくが行って何かができるわけでもないってこと、そんなの自分がよく解っている。
本当はすぐにでも朔夜くんに連絡した方がいいって、頭では解っていた。
だけど。

きっと、ぼくが月子ちゃんだったら…家族の人には、連絡してほしくない。
…知られたくない。そう、思うから。

だからせめて、それを月子ちゃんに確認するまでは、それを月子ちゃんが望むまでは…ぼくが、傍に居よう。

月子ちゃんを迎えに行こう。

そう、思ったんだ。