『…あたし──っ』

…12才だった。子供だった。

どうしようもないほど幼稚で、未来のことなんてまだなにも見えていなくて、お父さんの気持ちなんて解ろうともしなくて。
ただ望んだものを与えられず駄々をこねていただけの、愚かな子供だった。

お父さんに、最期に投げつけたあの言葉を、取り消せるなら。
なかったことにできるなら。
どんな罰でもあたしは…


──あたしは。