悪寒、というのだろうか。
肩から腕のあたりまで、寒気がおさまらない。
ざくざくと刺されてるみたいに。

熱いようで寒いようで、もはや感覚が麻痺しそうだ。
こんなにきつくふとんにくるまってるのに、ぜんぜん暖かくない。

「いま、何時…?」
「あ、えっと、4時過ぎ…」

「…あなた、いつ帰ってきたの…?」
「え、あ、今さっきだよ、月子ちゃんはずっと寝てたの?」

お昼に入れ替わってこの時間ということは、午後の授業も受けてくれたのだろうか。
また校舎の隅に逃げ隠れていたような気もするけど。

なんにせよ、意外な進歩を見た気がした。
学校嫌いの彼が。

「…そう、みたいね…」

途中、何度か夢をみていた気がする。
なんだっけ。なんの夢だっけ。
残念ながら思い出せない。

あぁ、でも、お腹が空いた気がする。
食欲は無いのだけれど。