ぼくは瞼を閉じ、小さく息を吸って、吐いて、それから瞼を開ける。
ゆっくり顔を上げると、もう生徒達はまばらだった。
ちらほらと廊下に出ている生徒も、誰ひとりこっちなんて見ていない。
気になんか留めていない。
少しだけ肩の力が抜けるのがわかった。
それから2階の教室に向かって歩き出す。
一度教室で入れ替わっていたので、なんとなく教室の位置は分かる。
後はクラスのプレートを追えばいい。
2年B組。
月子ちゃんとそして、ぼくのクラスだ。
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