混乱する頭の中から記憶をなんとか引っ張り出す。

そうぼくは、今日は朝からもう、絶不調だった。

喉は痛いしくしゃみは止まらないし体はだるいし頭も痛いしで最悪だった。
昨日さんざん吐いて胃は空っぽのはずなのに、吐き気もひどかった。

こんな本格的に風邪をひいたのは久しぶりで、今日は一切の活動を放棄することにした。

いつもの朝食も、晃良兄さんに言って断って、学校も休みということにした(実際には行ってないので口だけだけど)。
今日1日、食事は一切要らず風邪薬だけ飲んで寝てるのでそっとしておいてくれと伝言し、文字通り今日は1日中、ずっと寝てようと思ってた。

だからおそらく、月子ちゃんに迷惑かけることはないだろうと。
今日入れ替わることはないだろうと、思ってた。

実際風邪薬をムリヤリ体に流し込んで、眠っていたはず。
それから寝苦しさに目を覚まして、もはや無意識で携帯に手を伸ばして…

そう、そうだ…メールが、来ていたんだ。

1通は月子ちゃんからで、「お大事に」と一言だけ。
それから、もう1通が―――

桜塚からの、メールだった。