教室にあたしが入っても、誰も何も反応を示さない。
教師ですらあたしの存在を透明化している。
あたしも一言も発しない。

ただクラスに混じって授業を聞いているだけ。
学校はあたしにとってそれだけの場所だ。

あたしがこの教室で誰かと関わり合うことなんて、きっと無いだろう。
彼女達の遊び以外に。

教室のクラスメイト達は、本当はあたしに学校に来て欲しくないと思っている。

クラスの厄介者でしかないから。
こんなくだらないことに巻き込まれたら、困るから。

その気持ちも分かるから、クラスメイト達を責めるつもりは微塵もなかった。
それに、誰とも関わらなくて良いのは、正直楽だった。
人間関係を築くのを得意としないあたしにとっては好都合だった。

黙って受け入れていれば、やがて終わる。

これは罰なのだと思った。
彼の存在を消したあたしの、過去に自分が犯した行為への。


巡り廻った、罰なのだ。