教室内であたしが標的になるのは、“彼女達”の気分次第だった。

彼女達…堀越恭子を含む主に3人は、まともに授業を受けたことがない。
ちなみに桜塚健太達もそう。

学校には来てるみたいだけれど、いつの間にか校外に遊びに行ってしまうし、戻って来ない日も多い。

時折ふらっと教室に来て、思い出したように遊んでいく。
思いつきで呼び出され、憂さ晴らしに殴っていく。
あたしへの行為は彼女達にとって、本当にただの暇つぶしなのだ。

物を隠したり捨てたりと同じくらいの気安さで、カッターを押し当てたりタバコを押し当てたりする。

幼稚なものから陰険なものまで、みんな変わらない。
同レベル。

あたしの態度が気に入らないと、この学校に入学してから今に至るまでそれは続き、もはや彼女達の日常と化した遊び。


誰も咎めない。
誰も何も思わない。

それが日常だったから。