――眩しい。

くらむ光は、コンビニの明かり。
頭がガンガンする。

暴力的な明るさだなぁ。
さっきまで暗い場所に居たぼくにとっては。

ぎゅう、と腕に力を込めた。
小さな温もりが返ってきた。

「…どう、して…」

腕の中で小さく月子ちゃんが零した。
ぼくは何も答えられない。

「―はは! 戻ってきたんだ! 勇気あんじゃん、いい度胸してる」

すぐ目の前から、重みのある笑いが聞こえた。
バカにしてるのか褒めているのかわからない、笑いを含んだ声。

「でもさ、俺はその子に用があるんだよねぇ。…わかる? …邪魔なんだけど」

…こわい。

こういう言い方はよくされた。桜塚達に。
命令を孕んだ強い口調だ。

そして大抵その後は、何したって何もしなくたって、殴られるんだ。

そんなこともういい加減、解ってるんだ。