早速プリン作りを手伝ってみたものの、卵を一個ムダにして、月子ちゃんに本気で怒られた。
ここでも情けないぐらい役に立たなかったぼくは、後半はただレシピを読み上げる役に徹した。

ぼくは実は卵アレルギーで、プリンは食べれない。
それはプリンが出来上がるまで黙っておいた。
言った後で月子ちゃんには怒られたけど、笑って誤魔化した。

ぼくは温かいココアだけもらって、みんなでおやつにした。
ぼくが一生懸命にレシピを読み上げて作ってもらった3種類のプリンを、みんなで食べる。

お母さんと瑠名ちゃんはまだ起きてこなくて、ふたりの分は月子ちゃんが大事にとっておいてた。

その後すぐに月子ちゃんと弦くんはお夕飯の準備に入り、ぼくも玉ねぎの皮だけ剥くのを手伝ってみたけど、涙が止まらず早々にリタイアすることとなってしまった。

呆れた顔の月子ちゃんが、手持ち無沙汰になったぼくを見て庭に居た満くんと望くんに声をかけた。


「そうだ、満、望。このひとに自転車の乗り方教えてあげてくれない?」