「まぁでも今日の買出しで冷蔵庫いっぱいだし、夕飯まではまだ少し時間あるし…入りきらなくて消費期限ギリギリの食材で何か作るか…」

言って月子ちゃんが冷蔵庫を半ばムリヤリ閉める。
満くんと望くんは再び庭に向かってばたばたと台所を出て行ってしまった。

テーブルの上には卵と牛乳とかぼちゃの半分、封の開いたヨーグルトとバナナが残っていた。
これが消費期限ギリギリの食材のようだ。

じ、とテーブルの上の食材を台所に残った3人で見つめる。
それから月子ちゃんが一番に口を開いた。

「このままでもいけそうね」
「ま、待って月子ちゃん…! ぼく、レシピ調べようか…!」

確かにバナナとヨーグルトならそのままでいけそうだけど、かぼちゃは流石に調理してもらいたい。
あくまでぼくの希望だけれど。

ぼくはポケットから携帯を取り出し、目の前の食材ですぐに作れるレシピを検索した。

何の役にも立たないぼくだけど、調べたり探したりすることだけは得意だった。