「そういえば、高村くんもいませんね。まさか高村くんも来られないとか……」


「あいつは80%遅刻してるだけだから心配すんな。
とにかく、体調不良ってんならしょうがねえし、メンバー1人足りないけど準備はじめっか」


ひーや高村くんのことを心配する香波ちゃんを気遣い、明るい声で相沢くんが促した。


「そうだね。しばらく休めばひーもまた、元気になるよ。高村くんもそのうち来るって」


あたしも続けるように言うと、香波ちゃんが「そうだね」と笑顔を取り戻してくれた。




「あ、ガムテープないや」


高村くんが来ないまましばらく作業を続けていると、他のグループからガムテープやら、ダンボールやらがなくなったと、次々と声があがりはじめる。


「えっと……じゃあ、私たち文実委員が買い出しに行ってきます」


「しっかり作業を続けているんだぞ、諸君!」


そう残して、文実委員の2人は買い出しに出かけた。


いつも一緒に頑張ってて……本当に仲が良いんだな……。