それからは、ひたすらに騒いだ。
病気だったなんて嘘だったみたいに、ひーは元気だった。
ひーと過ごせなかった2ヶ月を、新しい思い出で綺麗に埋めていく。
みんな、心からよく笑っていた。
ひーも。
ありがとうと言った時の涙も綺麗だったけど、今の笑顔のほうが何倍も輝いて見えた。
だけど……時間は無情にも過ぎていく。
「そろそろ良い時間だし、お開きにするか」
高村くんの言葉で、「えーっ!」というブーイングが起こり始める。
「わがまま言わないの!中里はまだ病み上がりみたいなもんなんだからー」
「そうですね。春が近づいてると言っても、夜はまだ冷えますし」
片付けを始める高村くんに続き、香波ちゃんも相づちをうつ代わりにごみを集めはじめる。
「……えっと、ごめんね……」
「何で中里が謝んだよ。またやればいい話だろ」
何故か謝るひーに、相沢くんはなだめるように優しく声をかけてくれていた。
「よし!じゃあ、みんなで手分けして片付けるぞー!」
「オーッ!」