荒々しく出て行くふたりを見送った後、封筒の中を確認した。

 20万円が新札で入ってる。それを鞄の奥にしまいこんでからも、和美は食べ続けた。

 2人前のあんみつも、きれいにたいらげた。

 満腹になると、もう一度封筒を取り出して1枚1枚お札を数えた。それにも飽きると足を投げ出し、大きくため息をついた。


 そして、声を押し殺して和美は泣いた。



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