次の日。
やっぱり、起き抜けの顔はひどかった。
わたしの顔は、いつもの印象のうすいのっぺらぼうから、異様に印象の濃い、めばちこおばけに変化していた。
それは、お母さんも一緒。
お互いに顔を見合わせて笑って、お母さんは、
「これで冷やしときなさい。午後から先生来るんだから」
と、気がきくのかおせっかいなのか、わたしの目にアイスノンを押しつけた。
そのおかげで、先生が来るころには、わたしの目はいつもの八割程度まで回復していた。
そして、家にやってきた先生は、本当に気がきくニンゲンではなかった。
「これ、三橋さんの教科書と宿題です」
そんなふうに、わたしに手渡してくれるものかと思ったら、カバンから出てきたのは、宿題のドリルじゃない。
期末テストの、結果だった。
ごていねいに、全教科の解答用紙と、順位表を並べられて、わたしはおもわず苦笑いした。
この存在を、すっかり忘れていた。
正解の丸。生まれたたまごの数が、あきらかにすくない。
「なんなのよこのひどい点数は!?」