改めて見てみると、わたしの部屋には、女の子の要素がひとつもない。

整理整頓はされていないし、服は床にぬぎっぱなしのものが、数点。かわいいぬいぐるみもなければ、ピンクや赤の雑貨もない。


それに、散らかっているのは、床の上だけじゃなかった。

引き出しも、クローゼットのなかも、バーゲンセールの人混みのようにごった返している。


ここは、筆記用具系。ここは、アクセサリー系。

最初に部屋が与えられたときは、自分でそんなふうに分けていたはずなのに、今ではすべて、『なんでも詰め込みOKボックス』になってしまっていた。


とりあえず、全部ひっくり返して、仕分けすることからはじめてみる。

引き出しの中身をベッドにぶちまけるのは、思ったよりも気持ちよかった。


片づけって、いいかもしれない。

ごちゃごちゃしている自分の中身も、自分自身わかっていないことさえも、整理されていくみたいで。


でも、そんなすがすがしい思いを抱いたのは、最初だけ。

どうやら集中力は、片づけにおいても、勉強においても、一緒らしい。