好きだ、好きだ、と臆する事もなく口にするうちは、
ただのガキだと思っていたが………まさか、いきなりキスとは。
セミロングの金髪に、ピアス(いつだったか、安全ピンを付けていた)、ルーズに着くずした制服。
堂々と校則を破るくせに、意外と小心者。
根気強く通い続けて保健室の常連になった雨音は、若さ故に直情的な部分もある。
けれど、あのコが精一杯の強がりと背伸びをしている事くらい気づいていた。
……案外、速いのかもな。大人になるのなんて。
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