「ご説明致しましょう。
深夜のコンビニに強盗、
店内からは店長の死体、
運の悪い事に目撃者までいて、
私は今ここにいます。
……つまり普通に考えれば、強盗が店長を殺害し、お金を奪って、店員を人質に逃亡という事になってしまいます。」
「ッ!」
この女!!
「私を降ろすべきではないと思いますよ。
いざ、という時に店長を殺害したのが後藤様でない事を証言できるのは、
私だけです。」
「………店の中には、監視カメラがあるだろ!」
「当店の監視カメラはバックルームにはありませんし、音声も録画されません。」
俺は、ハンドルに突っ伏した。
何なんだ?この女…………。
ただのボケかと思えば、いやに頭が切れる……。
ボケ女は、ニッコリ笑って言った。
「大丈夫ですよ。いざとなったら、きちんと証言致します。
お約束しましょう。」