「サクラちゃ〜ん、可愛いねぇ〜、ん〜。」
クッセぇ洋ナシ体型のオッサンは、そう言いながらドレス越しに俺の足を撫でまわす。
このエロジジィっ!殺してやろうかっ!!?
俺は引きつった愛想笑いを浮かべながら、脳内で何度となくオッサンを殴りつけていた。
この店は常連客ばかりのようで、混雑とまではいかないが、それなりに客はやって来るようだ。
水商売風の女とか、ヤクザっぽいオッサンとか。
特に、先ほどからカウンター席でリンダママと語り合っているオッサンは、いかにもヤクザな感じだ。
白髪が混じったオールバックの髪に、サングラス。
背が高いせいか、細長い人という印象を受けた。
フルーツ盛りを運んできた梨子は、俺に笑いかける。
「すっかり気に入られちゃったみたいですね。」
梨子は、洋ナシ体型のオッサンを見て言った。
飲み過ぎたオッサンは、俺の膝を枕にして眠ってしまった。
……気色悪ィったらねぇよ…………。