「リンダママは、私がヤンキーだった頃に拾ってくださった恩人なのです!」
「ウフフ〜、懐かしいわねぇ〜。」
……オイ…今、さらっとスゲぇ事言わなかったか………?
「…ヤ、ヤンキー………?」
「はいっ!その昔、反抗期で荒れていた頃のお話です!
暴走族にいた頃、ケンカで疲れ果てて倒れていたところを拾ってくださったのがリンダママなのです!」
「あの頃の特効服、まだ置いてあるのよっ!」
「本当ですか!?」
………いや、いや、いや、いや……待て、待て!
ぼ、暴走族?
梨子が暴走族??
「ほら、見て!写真!」
リンダママは奥の部屋から一枚の写真を持ってくる。
写真には、黒い特効服に身を包んだ少女たちの姿。
「この赤髪の子が梨子ヨっ!」
「もぉ、恥ずかしいですよー!」
カメラを睨みつける、流れるようなロングヘアーの赤髪の少女。
今よりもっと幼く見えるが、それは確かに梨子だった。