「…なんか、喉乾いた。飲み物頼んでくれない?同じやつ、おかわりって頼んで」


ちょっと涙を誤魔化すためでもあったけど。
本当に喉が乾いたから兄貴にそう言った。



自慢じゃないけど、金髪の美人スチュワーデスさんに英語で話しかける勇気は全くない。
もちろん、英語力がないから。


こういうのは兄貴の役割だろう。


当然のようにそう思った、


けど。






「…え、俺も英語しゃべんないよ」




「………は?」