「優しい家族だなぁ・・・」
ボクの部屋に布団を敷きながらルウコは呟いた。
『健全なお付き合いよ!』そう言って母親はボクの部屋に布団を持ってきた。
まぁ、一緒に寝て変な事すんなよって事だろうけど。
「そうかぁ?」
ボクは枕にカバーをつけながら言った。
「うん。あったかい、優しいよ。ソウちゃんが優しいのがわかる」
そして続けた。
「あたしの家族はね、あたしが病気になってから腫れ物を触るように扱うの。お父さんもお母さんも優しいんだけど・・・何て言えばいいのかな?全てにおいて思い出作り?いつ死んでもいいように。そういう風に扱うのよね。あたしは普通にしてほしいんだけど。妹くらいかな?まだよくわかってないから全然お構いなしなんだけど、その方がいいのよね」
「うん」
「ソウちゃんもあたしの身体に気を遣ってくれてるけど、家族とは全然違うくて、普通。本当に普通にあたしを見てくれるんだよね」
布団を敷き終えてベッドに座っているボクの隣に座る。
「ソウちゃん、ありがとう。あたしソウちゃんといれて本当に幸せだよ」
「お礼なんていらないけど・・・」
ボクが言うとルウコはボクに抱きついてきた。
ボクもルウコを抱きしめ返す。
「ソウちゃんとの幸せがずっと続くってあたし信じてるんだ」
「そうだな」
ボクとルウコがキスをしようとした時・・・
「ルウコちゃん、ケーキ食べない?・・・って邪魔しちゃった?」
部屋をバンと開けて姉貴が入ってきた。
ボクとルウコは固まってしまう。