耳に馴染んだ声で名前を呼ばれて、はっと顔を上げる。 奴の整った顔が、柔らかい笑みを浮かべた。 「おはよ。…いやー、悪いな。朝から」 「…悪いと思ってないだろ」 「あ、バレた?怒ってる?」 「それなりに」 嘘だっつの。 …知ってるだろ? 早朝だろうが深夜だろうが 槍が降ろうが …俺はこいつに、会いに行く。