―――夏が終わった。 …秋の訪れを感じさせる、以前よりも少しだけ涼しい朝。 見慣れたはずの道が長く見える。 いくら走っても何かが足に絡み付くように邪魔をして、なかなか辿り着かない…そんなもどかしさと共に。 「…拓巳」