「あ」



深山の声に視線を移すと、そこには私が飛び込んだせいだろう。

びしょびしょにぬれたプリント。


「これもう乾いても読めねえぞ?」


そう言う深山に、少しだけ笑って手の中の空を眺めてつぶやく。




「コピーさせてくれない?」




空をも手に入れた私なんだから、きっと、変われる



空は
     私の手のひらに





End