首筋に、冷たい刃物を当てられたかと思った。


「ちょっ……何言ってんのあんた!!」


ちょっとばらけていたみんなが、私の机の周りに集まっていた。

日下さんの今までにないぐらい大きな抗議。

青野君の顔もぐしゃり、歪んでいる。



私は机の下で両手を握り、落ち着かない鼓動をどうにかしなきゃと必死だった。





「死にたいと思ったことは?」

真っ直ぐで、一番答えられない質問が、大庭君の喉から発せられたとき、私の表情はどんなものだったろうか。

じいっとこちらを見てくる眼鏡の奥の瞳から、逃げることは出来なかった。