覚悟を決められないまま、私はこちらをじっと見つめてくる大庭君に頷き返した。

そんな私を見ていた日下さんと青野君が同時に俯く。


辛いのは多分わたしだけじゃない。

彼らだって、何かしら葛藤(かっとう)があるのだと思いたい。





どうやら決定した重たい雰囲気の中。

私はそっと窓の外を見た。


動かない空、消えない飛行機雲。



私は一体どちらを選べば良いのか。





そんなの、わからない。