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「…柚ちゃん」


「っ…」



気が付けばあたしは、日向の手を握ったまま眠っていて。



おばさんに静かに背中を揺すられて、目を覚ました。



「あ…」


「お母さんは家に戻ったけれど、私がちゃんと様子を見ると言っておいたから」


「はい…



…ごめんなさい…」



いいのよ、と微笑んでから静かに隣に腰を下ろすおばさんを見つめていると。



…日向を見守る、優しくて悲しい目を見つめていると。




また…涙が溢れてきた。






「っ、ごめ…ごめんなさい…っ」


「ゆ…柚ちゃん!?」



驚いてあたしの体を支えるおばさんに、しゃくり上げながら言葉を続けた。




「日向は…っ…あたしを庇って…」


「柚ちゃん…」


「あたしを背中に庇って…トラックに…跳ねとばされたんです…っ」