次の日、日向が愛ちゃんの告白を断ったらしいという噂が耳に入った。
「え?愛ちゃん振られたの…?」
「他に好きな奴がいるからって言われたらしいよ」
「え?相原君好きな人いるのっ!?え、柚知らない?」
「…うん」
日向は皆の憧れで
皆のエースで
…でもだからこそ
幼なじみのあたしにしか気付けない何かがあるはずで。
…そう信じていたあたしは、自惚れていたのかな。
日向…
あたしには、後悔があるの。
――…あなたの走りに
あなたのいる日常に
慣れてしまったこと。
それを当たり前に感じていた自分が
…凄く悔しくて、悲しいの。